# 別冊NHK100分de名著 メディアと私たち ## Metadata * Author: [堤 未果、中島 岳志、大澤 真幸、高橋 源一郎](https://www.amazon.comundefined) * ASIN: B07L2G9K2Q * Reference: https://www.amazon.com/dp/B07L2G9K2Q * [Kindle link](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q) ## Highlights 文明の質を決定するものは権力の用い方である。それは権力の発生源でコントロールできるものでは — location: [67](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=67) ^ref-43992 --- 「理性」よりも「感情」に働きかけるというプロパガンダ手法は、ターゲットを熱狂的にエスカレートさせ、制御不能にしてしまうのです。 — location: [144](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=144) ^ref-36922 --- どんな人でも、自分の経験したことのない出来事については、自分の思い描いているそのイメージが喚起する感情しかもつことはできない。 — location: [196](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=196) ^ref-18150 --- それぞれの人間は直接に得た確かな知識に基づいてではなくて、自分でつくりあげたイメージ、もしくは与えられたイメージに基づいて物事を行なっていると想定しなければならない。 — location: [271](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=271) ^ref-7331 --- 「世論」とは、人びとの「疑似環境」を構成している「頭の中に描くイメージ」そのものに他ならない。 — location: [278](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=278) ^ref-2684 --- われわれはたいていの場合、見てから定義しないで、定義してから見る。外界の、大きくて、盛んで、騒がしい混沌状態の中から、すでにわれわれの文化がわれわれのために定義してくれているものを拾い上げる。そしてこうして拾い上げたものを、われわれの文化によってステレオタイプ化されたかたちのままで知覚しがちである。 — location: [290](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=290) ^ref-21271 --- ニュースとは事件の存在を知らせる「合図」にすぎず、多くの場合、「真実」とは別のものだという認識が大切だと、リップマンは強調します。彼は新聞記者という立場から、報道と真実を同一視する危険性を、この時代に早くも指摘していました。 — location: [375](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=375) ^ref-56008 --- メディアはその成り立ち自体が持つ限界から、中立にはなりえません。この事実を受け入れた上で、受け手である私たちの中にあるステレオタイプの存在と、送り手であるメディアがそれを強化するという関係性を知ることが大切です。 — location: [383](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=383) ^ref-24835 --- かつて「プロパガンダ」と呼ばれたものは、今は広告代理店による「マーケティング」と名を変えている、 — location: [463](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=463) ^ref-851 --- メディアリテラシーとは、単に情報をいかに読み解くかということだけではありません。さらに深いところにある人間の感情の動きや、騙されやすさや思い込みといった習性をいかに見つめることができるかにかかっている。つまり、「人間」を研究しなさいということですね。 — location: [526](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=526) ^ref-37447 --- メディアを通して情報を発信する側が気をつけなければいけない三つのポイントがあります。一つ目は現場に行くこと、二つ目は正確性を担保するための一次情報にあたること、三つ目は先に述べたように、目の前の現象だけを追うのではなく、背景としての歴史を長いスパンでしっかり紐解くことです。 — location: [553](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=553) ^ref-51657 --- 人間だけに与えられた「問い続ける」という能力を、私たちは決して失うべきではありません。 — location: [571](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=571) ^ref-5691 --- 分かりやすくするということは、非常に複雑な人間の営みを、丁寧に解き明かしていくことです。しかしテレビでは、物事を断定したり、AかBかの二元論にしてしまったりすることを「分かりやすさ」と勘違いしている伝え方がなされているように思います。メディアには、丁寧に分かりやすさを追求していく自覚が必要です。 — location: [1018](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=1018) ^ref-7008 --- まず大前提として、「空気」は集団に帰せられるものです。私 — location: [1197](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=1197) ^ref-21811 --- 「空気」が生まれるには「一緒にいる」という感じが必要です。 — location: [1199](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=1199) ^ref-5577 --- まず、「空気」は時間的に限定されてい — location: [1206](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=1206) ^ref-10707 --- 空気」は常に「私たち」に対して機能するわけで、社会的・空間的な限定性があり — location: [1209](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=1209) ^ref-58058 --- 「空気」はみんなが一緒にいるという感覚をベースにしています。しかし、一緒にいる誰の判断なのかというと、誰の判断でもないところが重要です。「○○さんに聞けばわかる」とはなっておらず、どの個人の判断からも独立しているのが「空気」です。 — location: [1213](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=1213) ^ref-53048 --- メディアをうまく使って、有権者を特定の支持に向かわせたり、あるいは誰かを悪者に仕立て上げるとか。こうした「風」というものがあり、それが「空気」と一体化するのがプロバガンダの一つなのだと思います。 — location: [1453](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=1453) ^ref-573 --- 人間はそもそも、何でも知りたいと思っているとは限りません。知りたいことだけを知りたいと思っているのです。ですから、むしろ重要なことは、知りたいと思っていなかったことについて知らしめることです。 — location: [1486](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=1486) ^ref-61649 --- 一番理想的なのはこうです。知りたいと思っていなかったことを知らせたとき、それを知って価値があったと相手が思うこと。 — location: [1489](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=1489) ^ref-22324 --- アカウンタビリティ(* — location: [1500](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=1500) ^ref-37850 --- いまも昔も、日本は本当にその場のことしか考えていません。大きな選択肢がどこにあるのかを見極めようという姿勢にならない。なぜかと言えば、ずっと「空気」だけを読んでいたからです。「空気」を読む限りにおいてはそんなことを考える必要はない。「 — location: [1516](kindle://book?action=open&asin=B07L2G9K2Q&location=1516) ^ref-25520 ---